





避難した学生達は、避難所を設営し調整班や食料班などの7つの班に分かれ、限られた備蓄品で良好な生活環境の確保に努めました。
【学生の感想】
非日常生活を体験して最も感じたことは住むところがあり、電気・水・ガス・トイレが普通に使え、食べたいときに食べられるということに感謝しかないということです。実際に避難所を立ち上げ、運営するにはルールの周知や限られた資源の分配、衛生面への配慮や役割を担う人材の確保など様々なことを迅速に決め、情報共有しなければならないのだと学びました。もしも現実に被災したときには今回の体験で学んだことを活かし、少しでも力になれるよう自分にできることをしていきたいと思います。 上村 祐加
避難所生活で不自由と感じたことは、トイレの使用です。停電と断水で水を流すことができず、使用できる水も限られているため、使用後はひしゃくで水をくみ便器を洗い流さなくてはいけません。トイレットペーパーが流せない上、他の人の尿の上に自分の尿がたまり、それがどんどんたまっていくことを考えると不自由さ以上に強い不快感を覚えました。居住環境においても仕切りはありますが、座っていると人と目が合ったり、声が聞こえたりと常に誰かに見られているような感覚になり、人との距離感が近すぎるように感じました。
また、昨年の台風21号で被災したクラスメイトが、時間が経った今でも涙を流しながら話す姿を見て、家がきれいになり、暮らしが元に戻ったように見えても心の傷は戻ることはないのだと感じました。だからこそ看護者として、衣食住の基本的欲求が満たされるように働きかけていくことだけでなく、災害によるストレスがどのようなものから引き起こされているのか、人としての尊厳を持って生きるということがどのようなことであるのかを考えながら支援していく必要があると思いました。 椎崎 珠奈